お腹の子は口蓋裂と告げられた

4月19日水曜日

待ちに待ったエコーの日

この日をすごーーく楽しみにしていた。

男の子か女の子か分かるやろなぁ 。どっちかなぁ。母親の勘?ずっと男の子の気がしてしょうがなかった。

男の子の名前ばっかり考えてた。

 

これが心臓で、、これが脳で、、と説明してくれるのを聞きながら、いつもよくこの人たちはこんな白黒の画面を見てそんなんが分かるなぁって感心する。最後の最後に、

足の間にあるの、、これ、見える?

って言われて、

見える!男の子やぁ!やったー!

この子のお姉ちゃんになるサラとハイタッチー!

飛び上がりたいくらい嬉しかった。

サラもはしゃぐ私を見てぴょんぴょんしてた。

でもその後の一言で私はどん底へ突き落とされた気がした。

 

この子ねCleft Palateなの

 

??????

 

え?何それ?何かそれ聞いたことある。でも何やっけ?すぐにピンとこない。

続けてエコーしてくれた人は説明してくれた。

唇から鼻の穴にかけてすき間がある。つまり裂けている。上顎も裂けている。日本語で口唇裂口蓋裂。赤ちゃんがお腹の中で成長する過程で何らかの異常が生じて唇や上顎に割れ目が残ってしまう病気。

(この時は口蓋裂と言われたけど口唇裂でもあるみたい。詳しくは来週大きな病院で検査するまで分からない)

すぐに状況を飲み込めなかった。

え?何これ?何が起こってるん?

頭が真っ白になった。

しばらくしたら涙が出てきて1度流れるとどんどん出てきて止められなくなった。

 

辛いね、大丈夫?飲み物いる?誰かに電話する?

色んな優しい言葉をかけてくれたけど、もう泣くしかできなった。

 

エコーの写真が印刷されるのを待ってる間、ケータイでcleft palate と入力した。

すぐにたくさんの画像が出てきた。説明はされたものの実際に画像を見ると想像以上でショックだった。信じられなかった。

夢じゃないんかなって何回も思った。

エコー写真ができた時に

ケータイの画面を見せて、お腹の子はこうやって産まれてくるってこと?て聞いたら、

申し訳なさそうに、

そうね、たぶんこれに近いと思う

って言われた。

 

その後そのまま違うドクターのところに行くように言われた。

待ってる間、3日間遠い遠い所にキャンプに行ってる旦那のマークに電話した。

エコーに行く前に話して

今からカヤックで釣りに行くから、ケータイは持っていけないから陸に帰ってきたらすぐに電話する。どっちか楽しみやなー!

って言ってた。だから出ないのは分かってたけどかけてみた。やっぱり出なかった。こんな時まで野生児。

 

その後日本にいるお母さんにかけた。泣いている声を聞いて心配していた。話してる時にドクターに話しかけられたからあまり何も話せないまますぐに切った。

その後はLINEでやり取りして心強いメッセージを送ってきてくれた。

 

ドクターは私が

 

お酒を飲んでいないか

何か薬を飲まなかったか

ステロイドを使わなかったか

家族や親戚に口唇裂口唇裂の人はいないか

と聞いた。

答えは全部NO。

 

じゃあ何で?何でこの子が?何で私の子なん?

何がいけなかった?

何で?何で?ばっかりぐるぐる回ってた。

 

結局詳しいことは来週専門家に検査してもらうということで終わった。

 

泣きながら病院を出た。

帰りの車のことはあまり覚えてない。

ガレージに車をとめながら

あ、いつの間にか帰ってきた

って思ったのは覚えてる。

 

帰ってきて、頭の中がぐちゃぐちゃのまま、サラにご飯を食べさせてお風呂の用意をして、いつも通りのスケジュール。弟の状況なんて知る由もなく、1歳半のお姉ちゃんはいつも通り元気元気。

 

エコーの時に裂け目の幅は4mmと言われた。

定規で4mmを見て、サラの口にあててみた。こんなにも広い裂け目があるの?

4mmって普段はすごく小さいように感じるのに、今の私にはすごく大きく感じた。

 

サラを追いかけ回しながら、たまに突然涙スイッチが入って自分でもびっくりするくらい泣けてくる。

最後にこんなに泣いたんいつかなぁ

こんなに泣いたことあるかなぁ

 

出ないと分かってても何度もマークに電話した。やっぱり何度電話しても出なかった。メールでは伝えたくなかった。

 

サラをお風呂に入れている時にマークから電話がかかってきた。

着信履歴の数と

すぐに電話してきて

のメールから何かが起こっていることは分かっているようだった。

電話がかかってきた途端に涙が出てきて泣きながら出た。

どうした?何があった?大丈夫?

と言われて

 

男の子だったよ

でもcleft palate だって。

 

マークは静かに

そっか。

と言って、

今の技術なら綺麗に手術で治せるから大丈夫。そんなに泣かないで。

俺らの子は絶対大丈夫だから。

こんな時にそばにいなくてごめん。

明日帰るからね。

みたいな感じでしばらく喋ってから切った。

赤ちゃんのことより私が大丈夫かの方が心配そうだった。

声を聞けただけでちょっと気が楽になった。

でも早く顔が見たかった。

 

マークのママ、べブにも病院で電話したけど出なかったからもう1回かけた。

いつも通りハッピーな声でどっちやった!?って言われてまた涙が出てきた。

ひっくひっく言いながら事情を説明した。

途中からあまり言葉にならなくてべブが励ましてくれる言葉に頷くしかできなかった。べブの甥っ子に1人とマークのお父さん側のおばさんが1人同じ病気だったとこの時初めて知った。

 

この病気の詳しい原因は分かってないらしい。でもやっぱり

あの時無理しすぎたから?とか料理にちょっとお酒使ったから?とかたまに葉酸サプリ飲むの忘れたから?とか考えずにはいられなかった。

神様、何でこの子なん?私なにしたん?原因が分かるならもう1回妊婦生活最初からやり直したい。

分かってるよ。世の中にはもっともっと辛い病気で苦しんでる赤ちゃんや、命の危険にさらされてる子だっていてる。この子はちょっと他の子とは違う顔で産まれてくるけど、今のところ元気に育ってくれてる。それだけでも幸せなこと。分かってる。でも今の私にはそれを受け入れる余裕はない。

 

私がいつもと違うからかサラはいつもより私にくっついてきていっぱいキスしてくれた。あーこの子がいてくれて本当によかった。

一人やったら壊れてたかも。

 

サラが寝てからこの病気についていろいろ検索した。英語のサイトも日本語のサイトも片っ端から読んでいった。

夜はほとんど寝れなかった。

こんな時でもお腹は空いたけど食べる気がしなかった。

空腹で気持ち悪いままベッドに横になって気づいたら朝になってた。

ブログ始めてみます

今まであんまり人のブログを読んだこともないし、もちろん書いたこともない私がブログ始めました。

理由はお腹の中にいる子がタイトル通りちょっとユニークということが判明したから。
今の気持ちを書き留めておこうって思ったのと、書く事でちょっとは自分自身の気持ちが整理できるかなって思ったから。
後で、
「そーそーあの時はよく泣いたなーこんな気持ちやったなー」
って笑って読み返せる日が来るからその時のために記録しておこう。
このブログがたくさんの人に読んでもらえるとは思ってないけど、いつか同じ境遇の人達に読んでもらえる日が来たらいろいろ共有したいな。

でも使い方がまだいまいち分かってなーい
まずはそこからやな。